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今シーズンは、2月よりも3月の方が寒いというおかしな冬でした。サクラの開花もそのせいでしょうか、かつて例を見ないほど早くなると予想されましたが、いざ咲いてみたら例年とさほど変わらない時期となりました。それでも「サクラの入学式」というかつては当たり前の光景は、今年も見られません。さて、今年の「神田川の桜」は、善福寺川を中心としたページで構成します。善福寺川だけでは少々物足りないこともあろうかと、神田川の江戸川公園を中心とした夜の風景を合わせてアップしました。記事中のすべてを写真は、クリックすればより大きなイメージをご覧いただけるようになっています
今回は川を下る方向で歩くことにしました。善福寺池をいい光線状態で撮影したいというのが、理由です。善福寺池は、上の池と下の池のふたつがあります。上の池は、貸しボートが浮かぶ広々とした池。池畔すべてというわけではないのですが、池を囲むようにソメイヨシノが植えられています。貸しボートに乗って水面からサクラを楽しむのもいいでしょう。上の池は、バス通りに面していることもあり、下の池よりも多くの人を集めます。休日は、近隣の人を中心に相当の人手がある所です。
それに対して下の池は、ちょっと静かというか落ち着いた雰囲気です。池そのものも上池よりも小さく、池の中央に中島があるため、余計に小さく感じます。池畔のサクラは、善福寺川が流れ出す東側、そして南側から西側にかけて植えられています。特に、南側にあるサクラの枝振りは見事で、上の池よりも景観としては優れていると思っています。善福寺川が流れ出す東側は、開放的な空間の中で観桜を楽しめるというのが特徴かも知れません。サクラだけというわけではなく、周囲には緑も豊富にある環境です。
最初に書いてしまいますが、善福寺川緑地公園の少し上流に行くまで、善福寺川沿いには桜並木はありません。川沿いの個人宅や企業、あるいは公園に植えられたサクラを楽しみながら歩くことになります。川沿いで最初に見られるサクラは、八幡西橋の上流側の個人宅のもの。決して大きな樹ではありませんが、最初のサクラということもありカメラに収めました。最初に眼を惹かれるサクラは、丸山橋、社橋、真中橋の三橋近くの区間でしょう。まず、丸山橋社橋間の公園にソメイヨシノがあります。公園敷地内から、川に向かってきれいな枝を伸ばしています。社橋は橋詰めに大きな樹が一本。建造物が何もない敷地内なので、切られずに残っていたのはラッキーでしょう。社橋と真中橋の間にも個人宅から伸びる枝があります。この三橋は、いずれも橋上から観桜を楽しむことができます。
次に眼を引くのが、本村橋と東吾橋の間にあるマンション敷地内のサクラです。サクラは陽の光を求めて明るい川沿いへ枝を伸ばすわけですが、この結果遊歩道に覆い被さるようになっています。手を伸ばせばそこに花が咲いている、そんな状況です。東吾橋と荻野橋、界橋と荻窪上橋との間でも個人宅から伸びるサクラを見ることできます。
次のちょっといいサクラは、松渓橋の上流にある社宅敷地内でしょう。松渓橋を過ぎると、川の護岸がコンクリートの垂直壁から、斜度の付いた化粧パネル付きのものに変わります。そして、荻窪団地に近づくあたりで川は南方向に大きく流れの向きを変えますが、この地点に善福寺川沿いで最上流となる桜並木があります。決して、大きな樹立派な枝というわけではありませんが、見栄えはなかなかです。橋の上から、この並木を見るなら、大谷戸橋。蛇行する川と桜並木がマッチした景観です。