
神田川の桜2008〜妙正寺川の桜page1
実は妙正寺川沿いには、桜並木はほとんどありません。ですから、この川をターゲットにするにはちょっとためらいがありました。それでも、沿川の公園や学校、個人宅などの施設のサクラが、川に彩りを添えています。圧倒的なサクラの風景はありませんが、それでも妙正寺川の確かな春の風景を紹介することにしました。
●妙正寺池をスタートする
妙正寺池は小さな池です。神田川の井の頭池、善福寺川の善福寺池のように、貸しボートが浮かんでいるわけでもありません。それでも、池の周囲には、2箇所ほどサクラが植えられています。ゴザ(今の時代はブルーシートでしょうが)を広げて、ドンチャンやるほどのスペースもありません。
それでも、小さな池に彩りを添えているのは、間違いありません。電車に乗ってバスを乗り継いでやって来る人は、ほとんどいないでしょう。それでも、地元の人が観桜のためにやって来ます。この企画では、上流から下流に向けて進むことにしました。つまり、妙正寺池からスタートします。
リード文で、妙正寺川沿いに桜並木はほとんどありません、と書きました。実は、川沿いの桜並木は、たった一箇所しかありません。その妙正寺川唯一の桜並木は、妙正寺川の流れ出す落合橋から始まります。
この桜並木の特徴は、植えられているサクラがソメイヨシノではないことでしょう。シダレザクラなのです。ソメイヨシノが当たり前のようになっている人にとっては、ちょっと新鮮な眺めかも知れません。シダレザクラは、花が頭上を覆い尽くすような咲き方はしません。それでも、濃いピンクの花が川沿いに続く様は、遊歩道を歩く楽しみを増やしてくれます。この桜並木は、落合橋から寺前橋までの短い区間です。ゆっくり歩いても、10分も掛からず歩ききってしまうでしょう。
●団地のサクラを楽しむ
シダレザクラの並木が終わると、川沿いのサクラの姿は激減します。桜並木がなければ、当たり前と言えば当たり前ですが。ここからは。川沿いの公園や住宅、会社敷地のサクラを探すことになります。
実はこれまでこの季節に妙正寺川沿いを歩いたことって、一度しかありませんでした。だから、ホントにサクラが少ない。そういう印象しか持っていなかったのですが、歩いてみると結構あるもんです。
白鷺橋と土筆橋。この2本の橋は鷺宮西住宅と呼ばれる都営団地のアクセスのために架橋されたと言われています。このふたつの橋の間は、団地敷地内のサクラで楽しめる場所です。特に、ふたつの橋の右岸側に植えられた樹は、樹齢もあって見事な枝振りです。
妙正寺川遊歩道と団地敷地との間に植えられているため、明るい川に向かって枝が伸びているため、歩道はサクラの枝下になります。もう少し、本数が多ければサクラのトンネルとなるところですが、その表現はちょっと大げさかも知れません。それでも、川沿いのサクラを楽しむにはいいポイントでした。
鷺宮西住宅のサクラを楽しんだ後は、少しの間サクラの姿は見ることができません。鷺宮駅前で中杉通りを越えると、妙正寺川は静かな住宅街を流れることになります。時折、個人宅のサクラを眼にすることはありましたが、しばらく足を止めて眺めていたくなるようなサクラはありませんでした。
写真を掲載したのは、見鳩公園と中野四中敷地内のもの。見鳩公園のサクラは、川から少し奥まっているので、川沿いというのは少し無理があります。でも、上流から歩いてくると、結構目立っていたので撮影、掲載することにしました。中野四中は、敷地内に妙正寺川が流れ、専用橋を持っている学校です。学校らしくソメイヨシノが植わっています。その姿を宮下橋上から撮影しました。